恐竜の体(骨の長さの比率・大きさ・筋肉の量)と走り方は、遺伝子で決まっています。走るようすは物理の計算(Planck.js)で、骨を関節でつなぎ、筋肉の力で関節を動かしています。
本物のしくみ
- 大きいほど力が足りなくなる: 体を2倍にすると、重さは8倍、筋肉の力(太さ)は4倍にしかなりません。筋肉の力は 1m² あたり 30 万N(Hutchinson & Garcia 2002 が使った値)として、筋肉の体積から関節の力の上限を決めています。
- 大きさに合ったリズム: 1歩の長さの時間は「脚の長さ ÷ 重力」の平方根に比例させています(同じ形なら大きさがちがっても同じ動き方になる「動的相似」)。だから小さい恐竜と大きい恐竜をかけ合わせても、走り方を受けつげます。
- 足あとから速さを推定: かけっこの結果に、歩幅と腰の高さから速さを出す Alexander(1976)の式の値も並べています。化石の足あとから恐竜の速さを見積もるのに使われる式です。
- 転ばない足の置き方: 走り方のしくみは、二足のキャラクターの研究 SIMBICON(Yin ら 2007)に寄せています。重心が足より前にあるほど、また速いほど、次の足を前に出します。
- 遺伝: 子の体は両親のあいだ(ときどき少しはみ出す)、走り方は片方の親から丸ごと受けつぎ、少しだけ変わります(突然変異)。練習では体はそのままで、走り方だけを少しずつ変えながら試し、よかったものを覚えます。
簡単にしたところ
- 体の比率(ティラノサウルスなど3種)は仮の値で、骨格の計測データで確かめる前のものです。
- 横から見た2次元です。2本の脚は同じ平面にあり、恐竜どうしはぶつかりません。
- 筋肉は関節ごとのモーター(力の上限つき)です。疲れや、腱のばねはまだありません。
- 大会のゴースト(人・ゾウ・ダチョウ)は、100m を同じ速さで走る目安の線です。
おもな出どころ
- Sellers, W.I. & Manning, P.L. (2007) Estimating dinosaur maximum running speeds using evolutionary robotics. Proc. R. Soc. B 274: 2711–2716.(骨格を物理の中で進化させて走らせる研究。このゲームの元のアイデア)
- Hutchinson, J.R. & Garcia, M. (2002) Tyrannosaurus was not a fast runner. Nature 415: 1018–1021.
- Hutchinson, J.R. ら (2003) Are fast-moving elephants really running? Nature 422: 493–494.(ゾウの速さ)
- Alexander, R.McN. (1976) Estimates of speeds of dinosaurs. Nature 261: 129–130.
- Yin, K., Loken, K. & van de Panne, M. (2007) SIMBICON: Simple Biped Locomotion Control. ACM Transactions on Graphics 26(3).